2009年11月30日

5時から朝まで

【5時から朝まで】 全01巻  /えのもと 椿

短篇集。

・「カリスマ」
新人赤丸急上昇モデルの茂木りさを。マネージャーに連れられ行った先のサロンのスタイリスト河野伊佐は、はじめてりさをの希望通りのカットをしてくれた腕前の持ち主。しかもりさをは伊佐をかっこいいと思ってしまった。
そこに伊佐に口説かれて……。恋人になりながら微妙な関係のふたり。りさをは売れっ子になっていく伊佐に複雑な感情を抱きながら。お互いへの想いが募る過程の話。

・「今宵あなたの妖さしい牙で」
ブライダルコーディネーターの武田一歩は先輩の桜沢慎利に告白する。あっさりと交わされるが諦めずにまた機会を持とうとしていた。仕事に追われそれを逃したまま、風邪で倒れてしまう。

・表題作。
浩平の家に従兄弟の貴志を預かる。貴志は帰国子女のせいか14歳でもだいぶ大人っぽくて。3つ年上ながらコンプレックスを感じつつ接するが。

カリスマの話は楽しかった。
ブライダルを仕事にするふたりは、そのまま社会人ものだと思ったのに途中からオカルティックファンタジーは無理があった。もっと仕込んでおけば……残念。
楽しく読めた本。
                         2008/6/29

UPするのに再読。表紙がキレイ。
                         2009/11/28

《こんなふうにおススメ》
気楽に楽しめる作家さんで好きです。


ラベル:えのもと椿
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2009年11月29日

鉢植えの住人

【鉢植えの住人】 全01巻  /古街 キッカ

短編集。

表題作。
ガジュマルの鉢植えを買ったらキジムナーがついてきた。小川智久は一謙(かずのり)と別れて、寂しさから鉢植えを手にしたのだ。
智久にしか認識できないカイトと名乗るガジュマルの精霊は、すっかり智久との生活に慣れるが、一謙に対して攻撃的になる。

・「砂漠の井戸」
泰幸と直哉は、飲み友だちの恵子の紹介で知り合い、付き合って2年。30という歳を前に現実もちらついて。
直哉の姉が身籠もって、ふたりは未来の話をする。

・「終末の空、茜色、そして宇宙」「金曜、君に会いに行く」
コタツの中は宇宙に繋がっている。中で起こったことは、秘密にするのが暗黙のルール。
航にされたいたずらから翔はコタツを見ると勃つようになった。

・「結婚行進曲はいらない」
同級生の春日部が結婚した。浦和が健全な付き合いをしようとかつて振った相手だ。
自分が振ったくせに無性に腹立たしくて、嫁にぶちまけようかと考える。しかし、それはやはりできなくて、ふたりを見守っていた大宮に甘えに行く。

この作家さんは詩的な話の方が似合う。そればっかり期待されちゃうのも辛いところだけど、そういう雰囲気なのだ、絵もコマ割も。
これはまさに古街キッカといえるような、そんな本。

「終末の空……」のこたつ話は、得意とするところだと思う。
この淡々とした中に情熱っぽいモノがちらちら見えて、じわじわくる。

悪魔でハニー」みたいなのもやりたいんだろうけどなー、そういうのは別にこの作家さんでなくても……と思ってしまうのだ。
面白かったけど。

「砂漠の井戸」のふたりが語る未来は良いなぁ。お互いへの愛情がこんなふうに語られるのが良い。

淡々とした最後の話も好き。
乾いた感覚なのに、しんみりするのだ。
                         2009/11/26

《こんなふうにおススメ》
らしい、作品集。いろいろ言っているけど、この作家さんの本ならどれも読むと思う。


ラベル:古街キッカ
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2009年11月28日

悪魔でハニー

【悪魔でハニー】 全01巻  /古街 キッカ

・表題作。
男なら誰でも夢をみる、エッチな押しかけ悪魔。しかし大村崇人(たかと)のところにやってきたのは男だった。
満月の晩、崇人は魔王の19番目の王子と名乗るネル(ネルーダ)と契約してしまう。ネルは婚約者から逃げてきた訳ありで、しかも脳天気なオタクだった。ファンタジーラブコメ。

・「プリンセス・ブルー」
TMLランドで清掃のバイトをする大久保。バイトはアパートが近かったから。
ポップコーンを売る鳴海は綺麗で客が騒いでいるのを知っていた。帰りに偶然に飲みに行くことになり。

・「鳩ヶ谷の憂鬱」
優等生の鳩ヶ谷と落ちこぼれの岩槻は接点はないのだが、鳩ヶ谷と嵐山(らんざん)先輩の情事を観てしまってから、呼び出して話を聞くようになった。でも本音は。

うっかり「乙嫁語り」の後に読んでしまったのを後悔。わかる人には「あっちゃー」と思って貰えれば。
ある意味、対極的なところにある絵柄。もちろんこちらも大好き。

表題作は、星野リリィさんに出てきそうなお話。ふつーに面白いはずの設定なのに。
オタク趣味、作者の萌え満載なのに、読者にこの本を手に取らせたことを後悔するような、期待とのずれはこれいかに。全てをネタにしている作品なのだが。
この作家さんほど、カラーがなさそうで実は作品立ちしたものはそうそうないことに気づいてしまった。
もうね、微妙に笑いが滑るんですよ、うーん。こういうジャンルは難しいもんなんですね。
きっと何度か読むうちに、この作品も好きになる気はする、が。何も古街キッカさんが挑戦することはないんじゃないかと思ってしまう。誰にも真似できないような空気を作れる作家さんだから、無理にコメディしないでいいですよ。

でも、再読したら楽しかった。
ネルのぶっ飛び方は可愛い。
ハガレン、らきすた、アクエリオン、ひぐらし……ネタ元がわからないのもあった。
妙な間が笑えた。「神のみ」っぽい。

次の話は好き。鳴海が仕掛けたことが可愛い。
ラストの話も、じわり。
                         2009/11/26

《こんなふうにおススメ》
できれば、他の作品を読んでからがオススメ。そして最低2度読み。
これがこの作家さんの一冊目になったら他との違いに戸惑うかも知れない。


ラベル:古街キッカ
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2009年11月27日

小さなガラスの空

【小さなガラスの空】 全01巻  /山田 ユギ

短編集。
・「だって若いんだもん」
コンビニのバイトが一年になる青木。高校生の工藤宏之とはいつからかお互いのカラダを慰め合う仲に。
工藤には宮川という彼女がいた。青木は宮川に飲みに誘われる。

・「もしかして恋かしら」「恥ずかしくて言えない」
男女問わず来るモノ拒まずの坂本整(ただし)は専門学校のクラスメイト児島に告白される。その時からインポになってしまって。

・「おあとがよろしいようで」「今日はここまで」
寄席で大学卒業以来15年ぶりに再会した一郎と耕介。落語の演目“笠碁”に重ねて、かつての想いが復活する。

・「ぼくたちの交響曲」
ショート。入学式での運命の出会い、そして妄想。

・「ぼくの好きな先生」
哲と高木朋之は学生時代からの恋人同士で付き合いは7年。教師になった朋之は生徒たちのことばかりにかまけていて、哲は拗ねる。

・「おとこのこおんなのこ」
ショート。こんなに可愛くて好きなのに。なぜ女じゃないんだと絡む。

・表題作。
鈴木直樹は綺麗な顔立ちで虐められている。クラスの白井壮平は庇ってくれたがどうでもいいと思う。
いつも苛めを遠くで眺めていた矢田が助けてくれたが、矢田も虐めの対象になって、彼自身も虐める側に回る。
この話は「太陽の下で笑え。」のもっと過去の話。
水温む」に収録の一編は、この頃のもうひとつの直樹の物語。

コミカルでテンポが良くて。かつての、ずっと昔の、東京サンシャインボーイズ時代の三谷幸喜のシナリオみたい。読み終わった後に人が好きになっているような。

「おあとがよろしいようで」は見事。切なくなった。“笠碁”に重ねてしみじみした。
感激したので、聴きながら読んじゃった。柳家権太楼のもの。三代目小さんが知られているらしい。
そうか、落語のテンポなんだなー。

めちゃくちゃ好きな一冊。
表題作は、「太陽の下で笑え。」の前編にあたる。こんな切ない話があったなんて。
                         2009/11/24

《こんなふうにおススメ》
人気のユギ作品の中でもとくにオススメ。読み応えのある一冊。


ラベル:山田ユギ
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2009年11月26日

彼氏グラマラス

【彼氏グラマラス】 全01巻  /わたなべ あじあ

高校生のミヤと今橋真弓(マユ)は、付き合って3年のらぶらぶバカップル。
その性欲は衰えることを知らず、だんだん行為もエスカレートしてきて。
マユの兄でミヤも見とれる緋紗也と、ガテン系で可愛いけど怪力な西郷八郎も絡む。

変態でエロエロ。作家さんの面目躍如。弾けっぷりが潔い作品。かなり笑える。
最初と最後では、ミヤが別人になっている! 作家さんもツッコミ入れてるけど、後半は中学生にさえ見えるショタ。
変態しか出てこなくって爆笑した。保険医のダニエルいったい何者!?
エロが足りないとお嘆きのBLファンに超オススメ。

ゴディバのショコラショー用シロップってアルコールが入ってたんだー、とよく見たらこれ、チョコリキュールだ。度数、高っ!
ちなみに関係ないですが、ゴディバのココアは美味しいです。
                         2009/11/24

《こんなふうにおススメ》
エロくて楽しい、BLファンの大事な要素なんですね。
期待を裏切りません。


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2009年11月25日

フリーパンチ

【フリーパンチ】 全01巻  /夏目 イサク

山田篤は何かと誤解されやすい高校生。酒屋を継ぐのに疑問を感じて父親と喧嘩、学校で野宿を決め込もうとして、担任で化学の教師天野直の家に拉致されるように連れて行かれる。
天野は男子生徒にすらファンクラブを作らせる面倒見の良い男。一見、天然熱血に見えるが。山田はいつの間にか天野に対する見方が変わってくる。
描き下ろしも。

・「絡陽館ワイドショウ」
高専の三年、家族が引っ越し寮に入ることになった池田晴(はる)。同室の桐野和馬(とうのかずま)は噂の絶えない有名人で、その嫌みな性格からルームメイトが居着かない。
晴は皆から、桐野の弱みを握れとせっつかれていた。その桐野がボコボコにされているのを助けてから、桐野自身が気になっていく。

すごく好きな作家さんなので、手に取るだけでドキドキする。
テンポというか狙ってないのに笑える感覚がとても好き。絵も好きで仕方ない。色気があるんだよねー。
描かれる男子が好きすぎて困る。

「絡陽館ワイドショウ」の方が面白かった。
じりじり心を開いていく、間を詰めていくというのがじわじわくるのだ。
この作家さんの本を手にすると、一週間くらい夏目イサク祭りになって困る。
                         2009/11/23

《こんなふうにおススメ》
友だちが「タイトロープ」のCD発売で夏目イサク祭り中。声優にもはまってないし、いまだにBLCDは照れてなかなか聴けないのですが、これは聴きました。楽しかったです。
ほんとになんでこの作家さんがこんなに好きなのか、一度分析してみたい。


ラベル:夏目イサク
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2009年11月24日

ラブまっしぐら!

【ラブまっしぐら!】 全01巻  /高沢 たえこ

この作品は、下記の順に繋がっています。
01 恋愛プラスα 全02巻
02 やっぱり君を好きになる
03 恋愛リバティー
04 ラブまっしぐら!

「恋愛プラスα」続編。松川三兄弟の恋物語。

喬也と光は両想いだが、すれ違いと勘違いで関係に危機?
その原因になった、見た目は女性の光の末弟である空が主人公の話に続く。

松川空は高校卒業とともにゲイであることを家族にカムアウト。父以外はうすうす気づいて承認されるが、父に勘当される。
仕送り一切無しで大学もなかなか行けず、空腹で倒れたところを須賀川圭一に助けられる。

松川家次男、海(かい)の話。
町の小さな図書館で働く海は、本を取ろうとして転んだ岩沼守を庇って。
それから一年、保育士の守は図書館のアイドルのような存在に。
海は守が気になって仕方ないが、長年の心の抑圧が邪魔をして。

松川家、大丈夫なのか? BL的にはありがちな設定だけど、ほんとに父が気の毒になった。
兄の光よりも、スピンオフの弟たちの話が面白いのもお約束。
たぶん、これでこのシリーズは終わり。オチも一応ついたし。
気楽に読める。
                    2007/12、2009/11/10感想補完。

《こんなふうにおススメ》
まとめ読みがオススメです。


ラベル:高沢たえこ
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2009年11月23日

恋愛リバティー

【恋愛リバティー】 全01巻  /高沢 たえこ

この作品は、下記の順に繋がっています。
01 恋愛プラスα 全02巻
02 やっぱり君を好きになる
03 恋愛リバティー
04 ラブまっしぐら!

「恋愛プラスα」の喬也の両親の若かりし頃の話。
主役は喬也の父和也の秘書をしている柳瀬怜(さとし)。彼が家出して、黒田に拾われたところから物語は始まる。
訳ありそうな自分を黒田は黙って家にあげ、柳瀬は久しぶりにゆっくりと眠ることが出来る。柳瀬は怪しい男たちに追われる身で。
突然やってきた黒田の友人の古河和也は、ホテル王貝田グループのお嬢様喬子に片想いしていた。

シリーズにしなくても良いのだけど、作者がシリーズだと言っているので。
なぜ「恋愛プラスα」で周囲の人たちが喬也と光に理解がありすぎるのか、ちょっと疑問が解けた気分になれる。

まず、テンポが良い。楽しい。
誰と誰が実は……と書くと、そのままネタバレになるので書けないが、描き下ろしにはチビ喬也も出てくる。
                    2007/12、2009/11/10感想補完。

《こんなふうにおススメ》
かなり脇の人たちのスピンオフなので、まとめ読みがオススメ。


ラベル:高沢たえこ
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2009年11月22日

働きません!

【働きません!】 全01巻  /山田 ユギ

編集者の駆け出しの塩見。就職したばかりの出版社が倒産、社長も夜逃げする。
その日もいつものように後輩の池内に愚痴。しかし、いい加減限界と、告白される。
一番厳しかった先輩の戸川に誘われ、戸川の同級生の赤尾良二と立ち上げた会社に雇ってもらう。
その赤尾の視線に危機感を感じた池内は、押しかけバイトに来て。
漫画家の坂巻、アートディレクターの竹中らを巻き込んでのコメディ。

この作家さん、やたらと脇キャラが出てきて、しかも女性も多いんだけど、面白いんだよねー。ちゃんと大事にされてて、ひとりひとりの背景にしっかりと味がある。
とにかく赤尾好き。この赤尾で別な作品が読みたい。
好きな一冊でした。
                         2009/11/12

《こんなふうにおススメ》
どの作品もハズレなしの作家さん。これは特に楽しい。


ラベル:山田ユギ
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2009年11月21日

耳たぶの理由

【耳たぶの理由】 全01巻  /国枝 彩香

・表題作。
石川淳(じゅん)が知る限り、山口は相当のタラシ。この一年で12人の女とつきあい、しかも振られ続けている。
背が高くてイケメンの山口のもてっぷり、大抵の男子は気にくわない。淳も意地悪で、「振られたのならカラダで慰めてやる」とからかったが、そのまま本気にされて。
山口が振られるたびに情事が続く。

・「後姿の夏の猫」
優等生のまま生きてきた中津。病院で再検査の告知を受け、ぼんやりと帰る道すがら、死んだはずの同級生、宮下充と会う。

面白い。
表題作はとにかく可愛い話だー。主人公の一人語りのぐるぐるにきゅんとくる。表情がコロコロ変わるのも可愛い。
話作りの上手い作家さんと思う。
流れるように読める、そんな作品を描けるってすごい。
もうひとつの作品も良かった。
                         2009/11/10

《こんなふうにおススメ》
楽しくってじんわりもくる。オススメ。


ラベル:国枝彩香
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2009年11月12日

COLD〜絶対零度の恋人〜

【COLD〜絶対零度の恋人〜】 全01巻  /緋色 れーいち

心療内科医の嶺は、空き病室で薬剤師とセックスしている「絶対零度の天使」と呼ばれる天才心臓外科医の小田切悠希を見てしまう。興奮剤を手に入れて行為に及んでいるのに気づき、その心の傷に興味を持つ。
整形外科医の国枝は、小田切の幼馴染みの同級生。高校の時に付き合っていた教師が心臓病で死に、それを後追い自殺未遂してから、薬に依存し手当たり次第の小田切を助けて欲しいと嶺に頼む。しかし、嶺には違和感がつきまとってきていた。
DOUBLE CALL」と繋がっている。嶺は塔馬が昏睡に落ちて、その後の担当。千堂、堀田、真崎も登場。国枝は堀田の主治医。

二転三転して、話が単調にならないのがいい。
思い込みとか、妄想とか、重なると真実から遠くなるよね。
話作りが上手い作家さんだと思う。BLだからか、一冊でまとめないといけなかったからか、心情の掘り下げまではいかないけど、面白かった。
                         2009/11/12

《こんなふうにおススメ》
「DOUBLE CALL」ファンだと、楽しさ倍増。


ラベル:緋色れーいち
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2009年11月11日

タクミくんシリーズ 09巻まで

【タクミくんシリーズ】 09巻まで  /おおや 和美ビリー 高橋(1巻のみ)(原作/ごとう しのぶ)

01 そして春風にささやいて(ビリー高橋)
02 June Pride 6月の自尊心
03 裸足のワルツ
04 季節はずれのカイダン
05 美貌のディテイル
06 jealousy
07 花散る夜にきみを想えば
08 Pure-1
09 Pure-2

BL界のバイブルと呼ばれる小説「タクミくんシリーズ」のコミックス。16周年くらい(この感想を書いた2008年3月現在)。
1巻のみビリー高橋。
おおや和美に代わったのは、小説の挿絵がこの作者だからだろう。

山奥の全寮制の男子校。
他人に触られることに病的な嫌悪を持つ託生は、学校のスター的存在といえるフランス系クォーターの崎義一、通称ギイに告白される。
ギイを好きな高林泉の、託生に対する嫌がらせを元に起きた事件の最中だった。
憧れてはいたのだが、想いもよらなくて。

2巻では、託生のトラウマの原因に触れる。その分、ふたりの恋人同士の関係が深くなる。その後は、このふたりを中心に起きる話。

王道と言われる理由がわかった。ひねりも無く、素直にラブストーリー。なんで、男なのに? ってハードルがとにかく低い。普通に恋愛ドラマ。
BLにはまりやすくなる女の子は多いだろう。ということは、はまらないのはスレているってこと? でもあるかも。

クリスマスのエピは、どんなロミジュリ。女の子は好きなんだろうなー。
生活が、ちょっと女の子が憧れる設定なのもなるほど。
基本は、ギイと託生の恋愛で、その世界観を作ってしまったから、その下敷きに流し込むのはなんでもありということ。
今、この話を書き出しても、ヒットはしない。時代の先取りだったのだろう。

ビリー高橋の1巻も情緒感あふれててなかなか良かった。
おおや和美はもっと軽めの感じ。そして場面転換の手法は独特。

赤池が狂言まわしにされているのが、もったいない。そんな役どころには見えない性格なので違和感ありまくり。

8巻は普通にエッチだった。世情に乗った?

そもそもBLとはなんぞや。それを追い求めて、私なりの答えを欲しくてここまできたが。
まずは、心の空虚を埋める逃避。
良い子できた自分を裏切らない傷つかない夢見法。
浮気する勇気はないし、イメージすることへの罪悪感も感じたくないファンタジー。
純愛への激しい陶酔。
そして、男性と同等の立場でいても、純粋でしかも絶対的な愛を受け取れる形(実はそれこそファンタジーで、ありにくいことなのだけど)への憧れ、象徴なのかもしれない。
                         2008/3/20

UP追記>
BLとはなんぞや。今は、これに追加があります。
世間に疲れちゃった女性の、パラレルワールドな癒し。
でもでも。まだまだ奥深い、このセカイ構造。

《こんなふうにおススメ》
新刊、出たらしいですね。前は、この本が(ラノベの方)BLの教科書だったらしいです。
                         2009/4/08UP

09 Pure-2/
生徒会長の三州アラタと真行寺の恋を応援する託生。
三年になってギイになかなか会えない託生の辛い想い。ふたりで託生の兄の墓参りに行く約束をする。

この作品の持つ空気は独特ですね。少女が憧れる理想の恋愛って感じ。それのBL。すごいなー。
久々に遠いピュアな頃を想い出す。懐かしい。
                         2009/11/10



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2009年11月10日

社長と秘書、愛の証明

【社長と秘書、愛の証明】 全01巻  /町屋 はとこ

・表題作。
健康食品会社を経営する吉住尚治(なおはる)と、その秘書の小山内は恋人同士。
しかし吉住は有能な小山内に甘えてしまっていた。夜の営みさえ小山内に任せっぱなし。小山内はそれに対して。

・「恋になりました」「恋になってから」
出版社勤務の川名はプロカメラマンの西村と幼馴染みだが、高校から離れてしまったことを後悔している。西村を心密かに想っているからだ。
急遽仕事で西村に代打を頼むことになる。

・「今日幸せな愛を知る」「今日幸せな愛をうたう」
峯村雅之は優しい恋人だと信じていた相手に裏切られて別れる。どう生きていけばいいのか迷いだし、仕事で失敗する。
上司の桐原修二もまた仕事以外では不器用な男だとわかって。

表題作は、「あれ?こんな安易なの描く作家さんだっけ?」と思う。あわてて過去の作品の感想を読み返す。
なんか雑に見えて……絵も構成も話も。うーん、残念だなー。
柔らかい絵に不釣り合いに感じるエロさが人気なんだろうけど、もうそれだけじゃダメな気がする。

二作目と三作目の話は良かった。
バランスも取れて、とくに最後の話は大人の寂しさも良く出ていて、心情もじんわり沁みた。
ほっとした。
                         2009/11/09

《こんなふうにおススメ》
三番目の話はとくに大人でじんわり。



ラベル:町屋はとこ
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2009年11月09日

やっぱり君を好きになる

【やっぱり君を好きになる】 全01巻  /高沢 たえこ

この作品は、下記の順に繋がっています。
01 恋愛プラスα 全02巻
02 やっぱり君を好きになる
03 恋愛リバティー
04 ラブまっしぐら!

表題作。01の「恋愛プラスα」の中の「それでもキミを好きになる」の続編。
野木総一郎は教育実習に向かった学校で、美術教師の石橋に再会する。描き下ろしも。

・「恋愛プラスα」
喬也と光は、邪魔者が多くふたりきりで愛を確かめられずイライラ。父から仕事を依頼された喬也は、便乗して旅行に光を誘う。

恋愛プラスαシリーズ第3弾。
シリーズとしてまとめようと思ったけど、スピンオフがメインなので別にした。明るいラブコメ。
「恋愛プラスα」は少し飽きてきた。
軽く読みやすく、それだけな感じもしてくる。
                    2007/12、2009/11/01感想補完。

《こんなふうにおススメ》
長い話が読みたくなる時がある。そんな時に気軽に。



ラベル:高沢たえこ
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2009年11月08日

恋愛プラスα(完) 全02巻

【恋愛プラスα(アルファ)】 全02巻  /高沢 たえこ

この作品は、下記の順に繋がっています。
01 恋愛プラスα 全02巻
02 やっぱり君を好きになる
03 恋愛リバティー
04 ラブまっしぐら!

転校してきたばかりの高校生、人気者の古河喬也(こがたかや)と教師の松川光。
修学旅行先で、生徒取り締まりのため街に出た光は絡まれる。助けてくれたのは喬也。しかし転校してきたばかりの喬也を光は覚えていず、ふざけて喬也にキスされる。動揺した光はその晩教師たちとの飲み会で泥酔する。目が覚めたのは、宿で喬也にレイプされていたからだった。光は喬也のおもちゃになっていく。

短編。
1巻・「SIDE EFFECT」
樹(いつき)は、大学を卒業して接点のなくなった鷲ノ宮先輩に会いたくて、先輩の勤める丹沢製薬の新薬の実験モニターになる。ある新薬実験で、先輩の自宅に軟禁される。
「それでもキミを好きになる」は、このスピンオフで、樹に会いに来た総一郎は、同棲している鷲ノ宮の薬をアメと間違い飲んでしまい、女性化する。
ブティックでぶつかった石橋に一目惚れ。女性として一時デートする。石橋は、松川光の同僚。
この続きは3巻の「やっぱり君を好きになる」に。

・「Ciger Boy」
杉田信良は自他共に認めるロリコン。貰ったタバコから煙と一緒に登場したタバコの精の日和(ひより)。男である以外は信良の好みそのもの。無理やりモノにしてしまう。

・「Dr.VAMP」
丹沢製薬営業課の新人、岡本和幸はだるくて具合が悪い。上司たちは病院嫌いの岡本のために、美形の医師のいる病院を紹介する。その医師は異常な血液フェチだった。
この話、めちゃ笑った。

漢前な高校生と、天然ボケで生徒に遊ばれている教師のドタバタコメディ。しかも学校中公認のカップル。シリーズ化されていて、周辺がスピンオフ。
まあ、気軽に読める。たぶん私は、この教師が苦手なんだと思う。
                         2007/12

感想補完のために再読。
1巻は作者の初コミックス。絵がはっきりしていてなんとも読みやすい。
どの作品も導入部分で巧みに設定を語るので、読みやすいしストーリーに入り込みやすい。笑わせるタイミングとか上手い。すみません、私がわかっていませんでした。面白いじゃないか。初見時はまだ読み慣れてなかったんだなー。
割と表面的なのは、BLジャンルが成立し始めた頃、少女漫画的な影響もあるだろう。これはこれであり。
三省堂の新明解さんの破壊力はここでも。
生徒会長のミドリちゃん、おかしい。
キャラはすべて繋がっていて、相関図は2巻の後書きにある。
                         2009/11/01

《こんなふうにおススメ》
気軽に楽しめる読みやすさ。



ラベル:高沢たえこ
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た【高沢たえこ】

【高沢 たえこ】 たかざわ たえこ

恋愛プラスαシリーズ
 恋愛プラスα
 やっぱり君を好きになる
 恋愛リバティー
 ラブまっしぐら!

ラベル:高沢たえこ
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2009年11月07日

閑雅なスプーン

【閑雅(かんが)なスプーン】 全01巻  /池 玲文

大宮義章の家に入り浸る、高校からの腐れ縁の天塚カスミ(あまつか)。
大手企業のエリートサラリーマンで専務の義章は規則正しく仕事も美しくこなすタイプだが、ふらふらいい加減なカスミには振り回されてばかり。カスミの仕事さえなんだか知らない。
しかも黙って二週間部屋に来なくて義章は切れる。

・「アップアップ UPSIDE DOWN!」
アマネは後輩の昇が好きだったが、昇にも好きと言われ有頂天になっていると。形勢逆転?

このあたりから、コスプレ、プレイ系のニュアンスが。
実は性格はヘタレ気味の義章と、けっこうカスミが常識人。やっぱ長編の方が面白い。
デビュー作も収録。
                         2009/11/02

《こんなふうにおススメ》
絵はどんどん綺麗に。かなり好きです。


ラベル:池玲文
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2009年11月06日

恋病アーカイブ

【恋病アーカイブ】 全01巻  /池 玲文

短編集。
・表題作。
桶川京(きょう)は同じ学部のトップ合格の佐藤慎太郎を見に行く。想像よりぼうっとしたよく笑う男でそれからふたりは連むようになる。
慎太郎の誕生日に京は告白されるが、それが原因でぎくしゃくし始める。京にはトラウマがあったのだ。

・「放課後プロジェクト」
隣に住む幼馴染みの優祐にキスされながら告白された辰弥。加えて優祐は引っ越しまでするという。いつも一緒だったことに慣れていた辰弥は。

・「トリコロール戦線」
松井青司は双子の兄の紅太と仲良くしたいが怖がられている。子どもの頃はいつも紅太に助けられていて、いつか紅太を守れるようにと研鑽に励んだ末、周辺の不良まで締める泣く子も黙る男になっていたのだ。最近紅太に近づく白川環が気に入らない。

・「Radical Report」
松田友樹はカメラマン。編集が倒れて、時代のIT寵児河原圭吾の取材をひとりでやる羽目になる。

・「おせんちデンタル」
歯並びの良さを褒められて、山形諒にキスされた滝川望。山形は歯科医の息子だった。

・「隣のアイドル」
山野守の隣に住む小山タカヤは子役の時から人気のアイドル。タカヤは実は裏表があり唯一心許せる守にだけ本性を晒し弄ぶ。

作者の初コミックス。こいやみ、と読む。
話の運びはまだまだ安直。絵、上手いところはすごい。これも初コミックスだけあって、クオリティはばらばらなんだけど。これだけ描けたら気持ちいいだろうな。
BLは話が繋がっていることが多いので、できるだけ発行の古い順番から読むのだが、これが最初だったら放置してたかも。人気作から読むって大事だ。なんか癖になる作家さん。
                         2009/11/01

《こんなふうにおススメ》
銀閣博士とモルモット」が面白かったので作家読みを始めました。全作読みたい。
最初のは、偉そうですが、成長の度合いもわかって楽しいです。



ラベル:池玲文
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2009年11月05日

愛で痴れる夜の純情 02巻まで

【愛で痴れる夜の純情】 02巻まで  /樹 要(原作/鈴木あみ)

01 禿(かむろ)編
02 傾城編

パラレルファンタジー。売春防止法が廃止され赤線が戻ってくる。遊郭や高級娼館が栄え吉原に華が戻った世界。
そのひとつ、男の郭で名を馳せる高級館の花降楼。綺蝶(きちょう)と蜻蛉(かげろう)は花降楼の双璧と呼ばれる傾城の売れっ妓。ふたりの恋物語。
禿編は幼いふたりが惹かれあうまで。
傾城編は一二を争う傾城になり、犬猿の仲と呼ばれ花を競うが……。

小説をコミックス化。漫画化される本はまず面白いのがBL。
綺麗なふたりが禿(かむろ)の頃からお互いを想い合っていくロマンスの王道のようなお話。
不幸な境遇で郭に売られ、助け合っていくうちに必要としていく。お互いの立場として禁忌の恋。ベタベタ設定の有り体な話なんだけど惹き込まれちゃうんだよね。

萌え要素が詰まっている。むしろ、ふたりが美しすぎて百合に見える。

傾城編の描き下ろしはなくて良かった。読者サービスなんだろうけど、全体の流れを断ち切って冷める。もったいない。
                         2009/11/02

UP追記>
原作は、「花降楼シリーズ」と呼ばれ、現在6冊。この作品は2冊目。3巻完結になると思うのですが、続きが知りたくて原作読んじゃいました。
樹さんの絵、美しいです。

《こんなふうにおススメ》
この作家さんの他の作品をUPする前に、原作つきを載せちゃいました。
絵が少女のように美しいので、BL苦手な人も大丈夫かも。「性別受け」っていうんですって。はじめて知りました。まだまだ知らないことばかり。



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い【樹要】

【樹 要】 いつき かなめ

愛で痴れる夜の純情
 01 禿(かむろ)編
 02 傾城編

ラベル:樹要
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2009年11月04日

愛すべき不実

【愛すべき不実】 全01巻  /まさお 三月

短編集。
・表題作。
仁藤慶太は彼女に振られ、これで三人目。以前近所に住んでいた修二に影響を受けまくっていたのが原因だと自覚している。
修二はフェロモン過多のホモ。引っ越してしまったが、久しぶりに戻ってきて、童貞を奪われてしまう。流されるまま本気になっていくが、修二の本音は。

・「伸ばす手の先」
人に認められることが性分のお坊ちゃま龍川英明は、高校では生徒会長。その威厳をモノともしない生徒がひとり。
杉本にバカにされていると思い込み、生徒会の用事を言いつけるが、お互いに良さを発見する。それから英明は杉本が気になり出す。

・「何もかも遅すぎる」
柏井は朝気づいたら、見知らぬ男と素っ裸で寝ていた。まるで覚えていない。相手は行きつけの店の染谷。以前から柏井が好きだったという。

・「恋の証拠」
学生寮で同室の鈴野と川宮。川宮は鈴野に夢中、しかしつきあっているのはクラスメイトには内緒。
クラスでは鈴野はそっけない。ある時、鈴野のタオルに違う名があり、それから川宮は疑心暗鬼になる。

そうか、少しだけど、私の好きな星野リリィさんに似てるんだ、絵が。とくに横顔。
そしてどちらの作家さんにも共通しているのが、表情が良いこと。一コマでやられてしまう。

短編、上手いなぁ。
「窓辺に立った時のデフォルト」に笑った。
短編の番外編はいつも面白い。
                         2009/11/02

《こんなふうにおススメ》
短編集、良いんですよねー。長編作も期待しています。


ラベル:まさお三月
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2009年11月03日

明日も他人

【明日も他人】 全01巻  /まさお 三月

木崎亮介と塚田章生、20年近くの幼馴染み。フリーのデザイナーの章生は、亮介に生活能力なしとされ、炊事洗濯掃除と一切の面倒を見て貰っている。ずっと亮介に片想いしながらそれを嬉しく幸せに思う一方、過度な面倒見の良さをかえって悩む。
実は二年前、亮介の結婚をぶち壊したのは章生だった。以前の会社でお世話になった先輩の室野も絡んで。

絵に色気が出てきた。
長編になると力量不足が目立つ。でもまだまだこれからだと感じる。
章生のぐるぐるな性格はわかりやすかった。必死で気持ちを抑えているところは共感。
亮介の性急さは前振りがあると良かった。
頼られると弱い兄気質の室野さん、ほんと良い人だなー。
描き下ろしははた迷惑すぎて爆笑した。これでかえって締まった感じ。
この作家さん、眼鏡率高し。
                         2009/10/31

《こんなふうにおススメ》
期待しすぎた分、感想が若干冷めてますが、面白いです。


ラベル:まさお三月
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2009年11月02日

身勝手なあなた

【身勝手なあなた】 全01巻  /まさお 三月

短編集。
・表題作。
高校時代の先輩でワガママな夏目は欲求不満だったり、男に振られると藤野辰雄に会いに来る。そんな夏目に辰雄はワガママ込みでずっと片想いしている。

・「知らなくていい」
10年前の高二の夏、親友の上野から告白された梨田は、それを今でも夢に見る。行きつけの店に新しく店長として来たのが、その上野だった。梨田はすぐに気づいたが、彼はすっかり忘れて想い出さない。

・「夕暮れにはまだ早い」
時江は部活のために屋上で寝ていた橋沢を起こす。橋沢の寝言は卒業した先輩の屋代の名で。時江は問いただすが、セフレだっただけで付き合っていなかったと言う。ずっと橋沢を好きだった時江のたがが外れる。

・「甘くない」
告白したのは岸田三昭から。でも今は吉村がめろめろで、外でいちゃつくなと叱られる。それが不満。

・「幸せな人たち」
文昭の父親浩太郎が“再婚”したのは男の直弘だった。

・「全部君のせい」
三善家に世話になっている書生の滝の部屋には、放蕩息子の昭太郎が入り浸る。勉学しか取り柄のない滝だったが、人なつっこい昭太郎に恋している自分に気づく。遊び人の昭太郎に腹が立ち、挑発して抱かれるが後悔する。

作者の初コミックス。盛り沢山。読み応えがある。
新人さんのレベルじゃない、上手い。新人さん、上手い人、多いですよね。腐友たちも話を聞くと新しい人ばかり読んでいる。開拓しがいがあるんだと思う。

この作家さんも、絵の構成もバランス良く、整理できていて読みやすく、導入も一気に引き込む。力を感じる。
絵に既視感あり。誰と似ているんだろう。

「知らなくていい」は、こんなに親友だったのに忘れちゃうもんかなーと疑問を抱えながら読み進んだが、だからこその伏線は予想していてもぞくっとした。
「幸せな人たち」は、文昭のツッコミが楽しい。後書き(中書きだったけど)の「お赤飯」に笑った。
ぶさ猫の欽二さん、最高。ラストの話は投稿作。上手い。きゅーんときた。
四コマの、夏みかんも楽しい。夏みかん食べたい。夏に読むのを推奨。

この一冊、かなり傑作です。
                         2009/10/31

《こんなふうにおススメ》
初コミックスなのに、読者に気負わせない。良い作品集です。



ラベル:まさお三月
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ま【まさお三月】

【まさお 三月】 まさお さんがつ

身勝手なあなた
明日も他人
愛すべき不実

ラベル:まさお三月
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2009年11月01日

銀閣博士とモルモット

【銀閣博士とモルモット】 全01巻  /池 玲文

2107年、世界は貧富の差が激しくなっていた。
天才物理学者、銀閣博士の助手になった茅ノ谷アキ(かやのや)。博士の論文を読み、エネルギー問題解決の未来を夢みる。強引に押しかけ、誰も雇うつもりはなかった博士の難題を解いてみせる。
だが博士は、富裕層の快楽のための道具を作る日々に明け暮れていた。ペシミストである博士は、茅ノ谷以外には誰とも会わない。潔癖症でもあるが茅ノ谷だけは側にいることを許されていた。その実験台にされモルモット状態の茅ノ谷は日々悩む。
後半は銀閣博士がなぜ一線から去ったのか。

読もう読もうと思いながらもそのままになっていた作家さん。
設定が大層なのに、中味が変態チックで笑った。かなり何でもあり。
だけど、すごいのはエロだけじゃない。話もしっかりしているのにびっくり。実は名作なんじゃないかという……。

エネルギー問題に困窮するこの未来は現実にありそうだよな。
バイオエタノールが食料の価格高騰に繋がるのは現実的。実は環境白書片手に考え込まされてしまった。この有機発電計画、実案にならないかなー。
普通の近未来漫画でもやれたのに。

変態なふたりだけど、切なさもある。
「どうしよう、こんな難しい人、好きになってしまった」こちらも感じ入った。

変態プレイも設定にキレイに組み込んで、それなりのお話、しかもじんわり感動もする話にしてしまう手腕がすごい。
BLで本居の名を聞くとは思わなかった。教養の深さも相まって、ますます他の作品も読みたくなる。
絵も構成も素晴らしい。なんか才能の無駄遣いという言葉がしっくりきそうな作家さん。

碌音寺博士が良い味出している。
                         2009/10/30

《こんなふうにおススメ》
中味はしっかりしているのでかなり幅広く勧めたいが、エロもそれなりなので微妙に勧めにくい。
後書きでも作者が語っているのが同じ部分なので笑った。
だけど、佳作です。かなりびっくり。



ラベル:池玲文
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