2011年01月22日

是 -ZE- 10巻まで 

【是 -ZE-】 10巻まで  /志水 ゆき

代々、不思議な血を引く三刀家。そこには、言葉を使って人を貶める言霊師と、彼らの負う禍事を引き受け支える紙様と呼ばれる人型の人形がいた。
同性同士でないと言霊師と紙様は組むことが出来ず、幸せな関係もあれば、悲惨な運命を辿る者もいる。彼らをめぐる物語。

BLにありがちな様々な縛りを、設定で超えてしまった。これが秀逸なので、どんなBL要素も飲み込めるのがすごい。ムリがない。
BLのためにあるような設定なのだ。もちろんツッコミどころはあるけれど。
もともとが離れられない存在としてお互いがあるので、物語を構成する上での難関を一気に飛び越えられる。正しい手法だと感心。
エロイんだけど、グロじゃないし、うまい。
ちょっとした小道具にも嘘がなく、話も面白いし、オススメできる。好きです。すっかりはまった。
                         2007/10

《こんな人におススメ》
BL作品の代表といわれるものを読みたい人に。
《こんなふうにおススメ》
あらゆる角度で楽しめるはず。話、面白いですもん。

UP追記>
これを読んだ頃って、まだBLってものをよくわかってなかった読みはじめの時期。
やっぱり描写はすごいから、最初はテレがあるし、なかなか進まなかったんですよね。
私には、このセカイ、ダメだっ!って思って……。
だけど、おお! と、思ったのは、背景や描写の上手さでした。
三刀家の言霊師、銀香の着物姿。まさに完璧!
古くからの名家で、着物を着慣れていればなおのこと、ちょっとしたことがポイントになったりする。
絵なのでわかりませんが、たぶん紬は大島だと思う。それを染めの名古屋帯できりりと締め、冠(ゆるぎ)組の帯締で結んでいる。
その染めの部分、ちょっとずらし気味なんですよね、ここは唸った。
とっても洗練された粋な着付けだ、と。(西の人は文句をつけるかも、だけど)
東の着方で、この家の歴史さえ透けて見える。文化としては柔軟で破天荒。つまり愛人を作ったり、よそでの子どもも出てくるのも、なるほどなあーって思える。
他にも、金具とかいろんなところ、手を抜いてない。
そういう作家、好きです。
同じような意味合いでは、草間さかえさん、注目です。
                         2008/07/24

7巻/
近衛と琴葉の話。三刀家当主の力を持つが、それをコントロール出来ない幼い琴葉は、皆から忘れ去られるように奥の間でひっそりと育っていた。亡母の紙様が母代わりだったがそれも白紙に戻り、近衛が琴葉の面倒をみることになる。

面白い。今まで謎だった核心に近づきつつある?
力一の立ち位置がわかった。近衛は阿沙利とともに三人の紙のひとりだったんだ。
BLって、年に一冊ペースで辛い。8巻は来年の夏に刊行。
                         2008/11/20、11/24UP

8巻/
思春期を迎えた琴葉は近衛を意識するようになるが、その想いを近衛に封印される。
琴葉が当主となる日がくる。
お披露目の席で使った言霊で、近衛の手足が引き千切れるのを見て、ショックのあまり琴葉は暴走。
言霊を使えば近衛を傷つける、使わなければ近衛は白紙に戻される。選択を迫られた琴葉は言葉を自分に向ける。その琴葉を蘇生させるため、近衛は必死になる。

洋館が復旧、みなで大晦日を迎えた和気藹々(?)。
その夜の雷蔵と紺、そして彰伊は阿沙利に“二世の契り”を誓うが……。

三回読んで泣いた。
近衛と琴葉編はこれで解決。
このふたりにもやられたが、9巻に続く彰伊と阿沙利編の序章(結果?)がきて、大ショック。
まあ、みんな、「いつかくる。きっとくるぞ」とは思ってたんですが。阿沙利ファン(多いはず)としては暴れたくなる。

大晦日を皆で賑やかに過ごす話、良かったなー。和んだ。

それにしても、やっぱりこの作品は面白すぎる。
次巻は来年春ですってよ、奥様。
カラダを大事に、事故にも遭わないよう、物語が完結するまで見届けられるよう、長生きしたいぞ。                    
                         2009/8/30、9/01UP

9巻/
阿沙利が白紙に…。彰伊は兼ねてからその日を予測して準備を重ねていた。
阿沙利が彰伊を憎む理由とは。

ちょくちょくこの二人は描かれていたので一冊のみ。
思ったより緊張感もなく、知っている部分が多いのも残念だけど。
良かったね!ということにしたい。
                         2010/4/30、UPも。

10巻/
和紀と力一の出会い。和紀の過去。そして力一との約束で紙様を作った和紀。最初に生まれたのが阿沙利。白波瀬、近衛。そして真鉄(まがね)。
玄間と氷見の描き下ろしも。

まさか和紀が修験者だったとは。このタイトルは、力一と和紀の約束だった。紙様の歴史はもっと古いのかと思ってた。
それにしても獣かぁ〜。
次巻で完結。たまに連載も追ったけど、今は読んでない。人と紙が心通わせるようになったところ、じっくり描いてほしいなー。
                         2011/1/10

【コミックセット】


【コミックス】

ラベル:志水ゆき
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2011年01月20日

無慈悲なオトコ

【無慈悲なオトコ】 全01巻  /桜賀 めい

人気の「ワルイコトシタイ」シリーズの主役、白羽帝と相川永遠の兄たちのスピンオフ。
色気のある白羽七王(しらはねななお)は大学では「男なら誰でも誘いまくる」と噂される。弟たちの関係を知っている相川久遠(くおん)は、弟思いのあまりに白羽兄弟を快く思っていない。真面目で一筋の久遠は、同じ大学の七王の噂もあって、七王に対しては嫌悪を抱いていた。一方、七王はそんな久遠にずいぶん前から惹かれている自分に気づいていたが、ノーマル相手に感情を出そうとは考えていない。その間柄を知っていて、七王と関係をもっていた教授の里仲のアドバイスは……。

このシリーズ、ほんと面白くなってきた。
クールすぎる七王兄ちゃんの熱い片想い。シリーズ最初にそこまで設定してなかったのか違和感もちょっとあるけど、この一冊だけ独立してたらありかも。

絵は変わらずキレイだし、オススメ。
キレイな男子だけど、ゴツゴツした手の描き方とか美しい。
シリーズの中ではオトナ向けの描写。

ずっと気になる白羽姉の名前。ここまで俺様的な名付けをする親の顔を見てみたい。

なんか予想外な結末に落とし込まれた教授なんだけど、本人の弁より行動だけ見れば、一番身勝手な無慈悲さだよね。影の主役はこの人だったのかっ!
                         2011/1/11、1/20UP

※ 数字が出版順。まだ続編刊行中。
01 「ワルイコトシタイ」の続編とスピンオフが、以下。
02 「悪いコでもイイ?」 二人の続編。
05 「ワルイ男でもイイ」が、三部め。
04 「嫌いじゃないけど」 生徒会副会長の幸村と、幼なじみで今は不良グループの東雲。
06 「恋じゃないけど」 幸村との東雲の続編。
03 「遊びじゃないの」の短篇、「アマイコトシタイ」が、生徒会書記の殿崎と後輩の音無。
07 「無慈悲なオトコ」が、帝と永遠の兄たち、相川久遠と白羽七王の話。

《こんなふうにおススメ》
シリーズの中では大人な感じ。かなり好き。


ラベル:桜賀めい
posted by zakuro at 18:59| Comment(0) | 漫画-BL系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月17日

恋じゃないけど

【恋じゃないけど】 全01巻  /桜賀 めい

「ワルイコトシタイ」シリーズのスピンオフ、「嫌いじゃないけど」の続編。
ちょっとグレていた過去もある幸村修二は、高校に入ってからはキッパリと過去を捨て真面目な生徒会副会長に。脅されて関係をもってしまった東雲隆一は変わらず派手な交友関係で。何かとちょっかいかけてくる東雲に苦手意識が強いのだが、いざ他に目を向けられると……。

ツンデレ副会長を愛でる作品。ひとりでぐるぐるしちゃっているのを楽しめる。
恋ってそういうものだよね。このシリーズはどっちかがいつもグルグルしてる。

絵はキレイだし、楽しいし、人気シリーズ。
スピンオフのほうが楽しいのはBL界のお約束。
東雲をわざと「ひがしぐも」と間違えて読むユキちゃんに萌えた。入江の誘惑に爆笑した。
                         2011/1/11、1/17UP

※ 数字が出版順。まだ続編刊行中。
01 「ワルイコトシタイ」の続編とスピンオフが、以下。
02 「悪いコでもイイ?」 二人の続編。
05 「ワルイ男でもイイ」が、三部め。
04 「嫌いじゃないけど」 生徒会副会長の幸村と、幼なじみで今は不良グループの東雲。
06 「恋じゃないけど」 幸村との東雲の続編。
03 「遊びじゃないの」の短篇、「アマイコトシタイ」が、生徒会書記の殿崎と後輩の音無。
07 「無慈悲なオトコ」が、帝と永遠の兄たち、相川久遠と白羽七王の話。

《こんなふうにおススメ》
メガネ男子好物な方にも。


ラベル:桜賀めい
posted by zakuro at 18:53| Comment(0) | 漫画-BL系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月15日

ワルイ男でもイイ

【ワルイ男でもイイ】 全01巻  /桜賀 めい

ワルイコトシタイ」「悪いコでもイイ?」の続編。スピンオフもある。※参照。

することはしたけどまだ恋人未満の二人。鈍感な永遠。三連休で帝の家にお泊りすることになるが、帝は生徒会合宿で夜しか抜け出せない。帝が何を欲しがっているのかわからないまま、永遠は焦らされる。
番外編は、帝兄の七王(ななお)に相談する永遠。このフリが「無慈悲なオトコ」に繋がる。

短編は「猫とドSなご主人様」
十弥(とおや)と化け猫チィ。

うっかり積んでしまっていた。楽しめるういういなBL。

愛され慣れている永遠には難題なんですね〜。多少愛が欠乏気味の人のほうが愛情問題って敏感なのかもと最近思っていたところにこの作品。考えさせられる〜(作品自体は重くないライトな楽しさ)。
ベースに愛があっての焦らしは女の子の大好物。うまく出来ているなー。

白羽家、みんな似すぎ。
まとめ読み推奨。兄同士の絡みもあるので、スピンオフも含めて出版時系列読みが良いのかも。
積み重ねて奥付と照らし合わせながら。下記にも書いておきました。
                      2010/11/30、2011/1/15UP

※ 数字が出版順。まだ続編刊行中。
01 「ワルイコトシタイ」の続編とスピンオフが、以下。
02 「悪いコでもイイ?」 二人の続編。
05 「ワルイ男でもイイ」が、三部め。
04 「嫌いじゃないけど」 生徒会副会長の幸村と、幼なじみで今は不良グループの東雲。
06 「恋じゃないけど」 幸村との東雲の続編。
03 「遊びじゃないの」の短篇、「アマイコトシタイ」が、生徒会書記の殿崎と後輩の音無。
07 「無慈悲なオトコ」が、帝と永遠の兄たち、相川久遠と白羽七王の話。

《こんなふうにおススメ》
このシリーズ、楽しいです。


ラベル:桜賀めい
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2011年01月12日

花は咲くか 02巻まで

【花は咲くか】 02巻まで  /日高 ショーコ

広告代理店のチーフとして日々地獄のように働いている桜井和明。とはいえ過労は積もり仕事もルーティンになりかかっていた。
自宅の最寄り駅で帰宅途中に美大生とぶつかる。彼の持っていた飲み物でシャツと本は汚れてしまい、そのままその男、水川蓉一(みながわよういち)の家で同じ本と交換、シャツも洗ってもらったが横柄な態度で印象が悪かった。その家は古い日本家屋で庭が森のようになっていて、その情緒に桜井は惹かれる。
翌日駅で倒れた桜井を下宿人で高校生の菖太(しょうた)と、竹生(たけお)が家に連れて帰る。

帯の言葉じゃないけど、こんなに好きになるとは思わなかった作家さん。
この作品も読み応えあり。これからが楽しみ。

みんな花の名前だ。
伏線だらけ。桜井の歳と蓉一の父親が亡くなった歳が一緒だったり、その父蓉介の人生をトレースしている蓉一だったり。
従兄弟それぞれの行方も気になるし、藤本の絡み方も。早く次が読みたくてじれじれ。
いったいどんな花が咲くのだろう。
                         2010/1/15、1/16UP

《こんなふうにおススメ》
巻数を重ねる長編なので、この巻はBLらしくはまだなっていません。でも、面白い。
エロシーンがないと不評に感じる人もいるけど、面白いしオススメ。

2巻/
蓉一の大学の藤本が、蓉一の屋敷に強引に下宿してくる。藤本に宣戦布告され蓉一への気持ちを自覚した桜井は、管理人の吉富に誘われて屋敷とマンションの二重生活を送ることに。菖太も竹生も、蓉一の感情の変化が桜井と知り合ったことからと気づく。

この作品、ほんと好き。作者も語っているけどスローペース。それも良い感じ。また一年待つのか……。長すぎる。
                      2010/11/05、2011/1/12UP



ラベル:日高ショーコ
posted by zakuro at 00:31| Comment(0) | 漫画-BL系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月10日

憂鬱な朝 02巻まで

【憂鬱な朝】 02巻まで  /日高 ショーコ

両親を早くに亡くし、久世子爵家の当主となった暁人は10歳になったばかり。
病弱な母と住んでいた鎌倉から、久世子爵家本邸へ居を代える。父の遺言は「家令の桂木に従うように」
先祖から久世家に仕えてきた桂木智之は、優秀な年若い洋装の似合う男だった。暁人が成人するまでは久世家を守る桂木。その桂木に認められたくて努力を重ねる暁人だが。

幼い暁人がめちゃめちゃ可愛くて悶えた。話も面白い。
まだ桂木の本音と出生はわからない。大きなプロットがあってちらりとしか見せられていない感じ。
シリアスな話でも読者を落ち込ませないところが秀逸。
こんなに絵も話も好みな作家さんは貴重。嬉しすぎる。すっかりファン。
                         2009/10/02、12/24UP

《こんなふうにおススメ》
続き、正座しながら待っている状態です。

2巻/
暁人と桂木の取引。ふたりの関係に変化も。桂木の出自。

まとめて読みたい、細かいやり取りが面白すぎるから。
桂木の心理描写には期待したい。
なし崩しになってほしくないな−。数巻続きそう。楽しみ。
                       2010/9/01、2011/1/10UP



posted by zakuro at 21:41| Comment(0) | 漫画-BL系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月07日

7時の夕食

【7時の夕食】 全01巻  /えのもと 椿

短編集。
・表題作。
サラリーマンの神谷悦志は酔った学生の仙堂比呂を拾って家に泊める。そのまま居着いてしまった比呂の理由。

・「Innocent イノセント」
隣に住む高見和彦に束縛され嫌がらせの毎日にうんざりしている十条京太は、兄から町の北にある森の話を聞く。そこに入ったらもう出られないというのだ。

・「ハートの関係」
十条京太の兄、夏生(なつき)は、片山義明に告白される。片山は学校ではスター的存在で。

・「キスの報酬」
坂原柾也は親友の江本波樹(なみき)に告白されたがぴんとこない。でも波樹の笑顔を失いたくない。

・「ちっちゃなみどりの物語」
好きになった真鳥に告白しようとして、男子とのキスシーンを見てしまい、羽波(はなみ)は失恋してしまう。

・「悩める少年」
笹岡佳樹(けいじゅ)と付き合っている相田篤希(あつき)は、身体が固くてHはできないと悩む。番外編も。

初の単行本で奥付は1996年3月24日。すでに絶版。
なにより驚いたのが、この一冊は作家さんが17〜19歳の時に描いた作品集だということ。同人活動ではあることだと思うけど、改めてそうかーって思う。ここらあたりが日本って特殊な文化だなと感じて興味深い。

そういう目線で見ると、絵の見せ方上手いー。そして展開と読みやすさとネームのまとめ方、すごい。よくよく練られていて丁寧。
そして王道。描き手が高校生と聞いたら才能感じる。

表題作、バランスが絶妙。
二作目は、小学生にけしかける兄ってどうよ。
男子の入浴姿じゃないのに笑った。

恋愛ってこういうモノでしょ? の憧れが前面に出ててういうい。楽しかった。

これだけ描けたら一般漫画もいけるよね、と今更ながら調べたら……堂本奈央さんって、この作家さんのことだったんですね。おっそ(←自分)。

後書きに16歳で交通事故に遭って、一時身体が不自由になり漫画家目指したとあった。
それを肯定的に捉えていて、感動。
                         2010/10/01

《こんなふうにおススメ》
手に入るのであれば、ファンの方に。

ラベル:えのもと椿
posted by zakuro at 04:20| Comment(0) | 漫画-BL系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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