2009年02月08日

隣りの

【隣りの】 全01巻  /腰乃

短篇集。
・「コンビニ店長と落ちる男」 
コンビニ店長の犬丸は、日々生活に追われる疲れた生活を送っている。
ある晩、ゴミ出しで店から出ると、二階から男が降ってくるのに出くわす。その男、桜は、親友だった男と恋仲になりかけ、いざコトを起こす時に彼女が入ってきたため、窓から投げ出されたのだった。
傷心の桜をうっかり慰めた犬丸は、逆に桜に“慰められ”て。そのまま忘れられなくなる。

・「熱の線上」 
親友同士の目黒茂と赤坂国雄。高校に入学後、赤坂は目黒の兄の若干不良のグループに入ってしまい、授業もさぼり気味。目黒はその赤坂の行方が気になってならない。しかし、赤坂には目黒兄につきまとう理由があって……。

・「誤解の先」 
先輩の卒業式に告白した川端。先輩はキスで応えてくれて、それっきり。川端の良い想い出になる。
10年後、川端の勤め先支店に転勤してきたのは、その西島先輩。川端の上司になる。

・「よく考えよう」 
十重田は金欠を同僚の高橋に漏らしたら、「あんたを買わせてくれ」と高橋に万札を押し付けられ、うっかりその金に目がくらんでしまう。

・表題作。
サラリーマンの沢田が引っ越した先の隣人の東大寺は、ゲイで相手をとっかえひっかえ。
沢田を「好みじゃない」と言い切りながらも、朝起こしてくれたり、飯をつくってくれたり、おせっかいしてくれる。
その居心地の良さに慣れてみると、眼中にないことが逆に腹立だしくなってきて。

・「幸せなら手をつなごう」 
「隣りの」で、沢田を狙っていた小西の話。
出張先で、うっかり課長を相手にサービスしてしまうが、その課長は思いのほか、それをあっさり受け入れて、その後も小西に要求してくる。
小西はその課長の態度に、情を感じられずに思い寂しくなる。
その話と、表題作をミックスした番外編も収録。

デビューすぐに一気に注目された、最近のニューウェイヴな作家さんのひとり。これがデビュー作。
初心者にはお勧めしにくいほど……性描写がリアル。
しかも、絵柄がそんな傾向に見えないだけに、かえって新鮮に感じ、それが独特な世界観を構築している。
調べてみたら、ハガレンの同人で人気を博した方らしい。

コマ割りも台詞の使い回しも、心情描写も独特で面白い。
設定もありそうなのに、「この発想はなかったな」と思わせられる。上手い。
文字はごちゃついているし、線も多すぎる。でも、それでも、それがこの作家さんなんだと思ってしまう。
なんでしょうね、好きです、このセカイ。
萌え要素の回し方が上手いのだ。それと、吹き出しの繋ぎ方も楽しくて好き。

長編も読んでみたい。期待。

課長にはファンができそうですね。

ゲイビデオのリアル感が好きで、でもそれにもファンタジーを求める腐女子にはとくにおススメかも。
そこの部分に関しては、そこまで描かなくてもーという感想ですけど、個人的には。
                         2009/02/03

《こんなふうにおススメ》
BL上級者に。なかなかこの面白さは、伝えにくいから。



ラベル:腰乃
posted by zakuro at 01:54| Comment(0) | 漫画-BL系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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