短編集。
・表題作。生徒には手を出すまいと心に誓う高校英語教師、須崎史隆は着任したのが男子校で、若干の戸惑いがあった。
しかし、初日に出席を取った生徒に目を奪われる。その和久井恵那(わくいけいな)は、同級生に恋をしていた。番外編も。
・「IN MY ROOM」
大学二年生の永嶺岬(ながみねみさき)はスポンサーだった男に振られる。
バイトを探すとセックスフレンドの牧野俊樹先輩に話すと、友人と同居中の先輩の家に、住み込みの食事当番を提案される。その同居人の洋司は岬の好みのオトナな男だった。
・「窓際のパラノイア」
三年になってクラスメイトになった桐生七緒。由月(ゆづき)の苦手なタイプの優等生だが、あっという間に仲良くなる。
・「ぼくときみの距離」
奥津笙(しょう)は飲み会で蘇芳に一目惚れ。しかし言い出せなくて、蘇芳の誤解を利用してセフレになる。
・「ホンキのキスで満たして」
生徒会長の藤原正貴は、転校生で同じ苗字の智流(ともる)に軽いキモチでアプローチ。
モノにするのだが、その可愛さにメロメロになる。
・「トリコにしてね」
海棠(かいどう)グループの御曹司、伊月は、自分の立場にいろんなことを諦めてしまっていた。
専属主治医の息子である高樹行平(たかぎゆきひら)を紹介された時も冷めていた。最初はからかって遊んでいたのだが。
この作家さん特有の、ひたすらしまくる話ばかり。
「IN MY ROOM」は3Pを描きたかったんじゃなかろうか。
この作家さんは以前にまとめて読んだんだけど、体質に合わず、ほとんど感想を書けてない。一行コメントのみ。
一年振りにちょっと整理したら、なるほどなと新発見。
数をこなすとわかることってありますな。ははは。
普通に読めるじゃん(←何様)。慣れって怖いなあ。
それと、この痛さと寒さはネタだったのか!
まず、少女マンガチックで、「これ、BLじゃなくても良いじゃん!」って思ってたんですが、その絵で抵抗が無い上に、更にかなりエッチなシチュエーションっていうのが、読者には良いんだろう。
それにしても、この作家のように、描きたいもの描けて幸せ〜という気持ちがにじみ出まくっている作品も、ある意味すごい。
頑張れとしか言いようがない。
表題作の恵那って……ここでの名前の読み方は「けいな」だけど、これは一般に「えな」と読む。地域の名前で、これは胞衣(えな)という意味から由来で、胎盤のこと。
余計な雑学で目が止まる自分自重。
それと着物の描き方は、なんだかな。
生徒会長の話は、ネタだとわかっているけど、なんでこんなヤツが会長になれるんだろう?
2008/1/26、2009/04/11追記
《こんなふうにおススメ》
最初はダメダメで合わなかったんですが、今はふつーに読める作家さん。
これって、慣れ? それとも、記号化への麻痺? 進化か衰退か。
【復刊版】
中味、一緒か確認していません。
ラベル:みなみ遥
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