短編集。
・表題作。
佐野隆文は、遊びに行く尾崎公一の頼みで、高二の淳也の家庭教師をピンチヒッターで引き受ける。隆文は親友の尾崎が密かに好きで、その頼みは断れない。
しかし淳也はなかなか手強い。
・「男なら気にしない」
学生しか住んでいないボロアパート。
高林光雄が4月に隣に越してきて、いつの間にか金井とカラダの関係に。しかもどうやら光雄は他のアパートの住人たちと寝てもいるらしく。
・「悩めども悩めども」
大江耕介は、かつては恋人、今は友人の一郎に怪我を負わせてしまって、治るまでの居候を許してしまう。
・「カナとがまん」
よくやってきていた野良猫が最近はこない。浮気を繰り返してしまう男の話。
・「冷えたビールがないなんて」
西荻の家にゲームをやりにくる同じ部署の後輩の高尾。
・「世界の果てまで連れてってよ」「からまわる世界」
サトウ電機の息子の英人(ひでと)は、子どもの頃の妄想を現実化させてしまう。だが相手の菊池浩一は、美しかったが男で。
人情派だよな。
どれもが面白い。
笑えて、しっとりくる。
2009/8/25
《こんなふうにおススメ》
上手い。バラエティーに富んでみえる。
ラベル:山田ユギ
【関連する記事】