2009年11月29日

鉢植えの住人

【鉢植えの住人】 全01巻  /古街 キッカ

短編集。

表題作。
ガジュマルの鉢植えを買ったらキジムナーがついてきた。小川智久は一謙(かずのり)と別れて、寂しさから鉢植えを手にしたのだ。
智久にしか認識できないカイトと名乗るガジュマルの精霊は、すっかり智久との生活に慣れるが、一謙に対して攻撃的になる。

・「砂漠の井戸」
泰幸と直哉は、飲み友だちの恵子の紹介で知り合い、付き合って2年。30という歳を前に現実もちらついて。
直哉の姉が身籠もって、ふたりは未来の話をする。

・「終末の空、茜色、そして宇宙」「金曜、君に会いに行く」
コタツの中は宇宙に繋がっている。中で起こったことは、秘密にするのが暗黙のルール。
航にされたいたずらから翔はコタツを見ると勃つようになった。

・「結婚行進曲はいらない」
同級生の春日部が結婚した。浦和が健全な付き合いをしようとかつて振った相手だ。
自分が振ったくせに無性に腹立たしくて、嫁にぶちまけようかと考える。しかし、それはやはりできなくて、ふたりを見守っていた大宮に甘えに行く。

この作家さんは詩的な話の方が似合う。そればっかり期待されちゃうのも辛いところだけど、そういう雰囲気なのだ、絵もコマ割も。
これはまさに古街キッカといえるような、そんな本。

「終末の空……」のこたつ話は、得意とするところだと思う。
この淡々とした中に情熱っぽいモノがちらちら見えて、じわじわくる。

悪魔でハニー」みたいなのもやりたいんだろうけどなー、そういうのは別にこの作家さんでなくても……と思ってしまうのだ。
面白かったけど。

「砂漠の井戸」のふたりが語る未来は良いなぁ。お互いへの愛情がこんなふうに語られるのが良い。

淡々とした最後の話も好き。
乾いた感覚なのに、しんみりするのだ。
                         2009/11/26

《こんなふうにおススメ》
らしい、作品集。いろいろ言っているけど、この作家さんの本ならどれも読むと思う。


ラベル:古街キッカ
posted by zakuro at 16:50| Comment(0) | 漫画-BL系 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。