・「プリンスと私」表題。
フェルナンドは我が儘で気まぐれ奔放な性格の、王位継承権を持つ第三王子。侍従長の息子のラルフは幼い頃から側で育ち、今は側仕えとして相変わらず振り回される日々。しかも殿下は立て続けに週刊誌のトップを飾るスキャンダルで、ラルフが口うるさく注進すると、それなら自分の相手をお前がしろと迫られる。
・「あの頃の庭」
小学生の一香(いちか)は父を亡くした後、精神的に不安定になった母とともに、祐(ゆう)という青年が住む一軒家に移る。彼は画家だった父の愛人で、母はその復讐のための同居だった。
・「ダーリン2002」
人形劇部の部長西原敦幸(のぶゆき)は、部員が足りずに廃部の危機を教師と問答中、そばを通りかかった守谷紅葉(もりやこうよう)を捕まえ、彼を部員にすると捲し立てる。教師は呆れ、守谷にも即答で断られるが、初めて聞いた守谷の声に惹かれて諦めきれなくなる。
ただのバカ王子のようで、市民からの人望は厚く、頭もキレるところがなかなか。意地っ張りなふたりをにらにら眺める作品。
エドモンドとの会話でいきなり痴話になる方向のズレ方に笑った。これってすごい女性的。男性の論理がないのが可笑しかった。でもBLっぽくて面白い。
ツッコミどころ満載で楽しい。にしても、ラルフは忠犬ばかりで仕事が甘すぎ。
再確認として改めて思うけど、BLは女目線の男の世界。これで男が理解できると思ったら大間違いだ。
人形劇の話はかなり好き。入り込んで読んでしまった。
2010/3/06
《こんなふうにおススメ》
BLってこんなだよなーと再確認しました。
【関連する記事】